LEDといえば、省電力、かつ高寿命がウリの省エネ家電の代表。
地球温暖化防止にも役立つ優等生です。
各自治体でもLEDをはじめとした省エネ家電への切り替えに補助金を出すなど活発に切り替えを促しています。
とはいえ、まだ壊れてもいない蛍光灯を今すぐLED照明に交換するのは抵抗があるでしょう。
ちょっと「もったいない」気がしますよね。
果たして、蛍光灯がまだ使えたとしても、今すぐLEDに交換する価値はあるのでしょうか?
検討してみました。
※この記事では主に天井に取り付けるタイプの照明(=シーリングライト)について検討しています。
LEDとは
LEDの特徴
・省電力かつ高寿命
・室温を上げにくい、虫をよせつけにくい
LEDは「Light Emitting Diode」の略。
日本語でいうと「発光ダイオード」。要は光る半導体ということですね。
従来の白熱電球や蛍光灯よりも省電力で高寿命、かつ発熱が少ないため、室温をあげにくいのが特徴。
また、紫外線をほぼ含まないため、虫をよせつけにくいという特徴もあります。
これだけいいとこ尽くしだと、今すぐにでも交換したほうがよさそうに思えますね。
LEDはどれくらい電気代が安くなる?
・ひとつあたり、年間2000~4000円節電効果
・エアコン(冷房)効率アップ、防虫製品不要になるかも
LEDに切り替えることでどれくらい電気代が安くなるのでしょうか?
LEDは従来の蛍光灯などに比べると消費電力が約50~90%も下がると言われており、年間電気代ではおよそ2000円~4000円ほど安くなります。
これはひとつあたりなので、すべての蛍光灯をLEDにすることでより節電効果はあがります。
また、LEDは発熱しにくいため、冷房の効率を上げることが期待でき、間接的ではあるもののエアコンの消費電力を下げることが期待できます。
他にも、LEDは蛍光灯より虫をよせつけにくい特徴から、防虫製品を買う頻度を少なくできるメリットも考えられます。
ベランダに飛んできた虫の死骸がたくさんあるような人にも嬉しい要素です。あれ、嫌ですよね。
LEDに今すぐ交換したほうがいい?
LEDの価格が2~4万円以内であれば、今すぐ替えたほうがいい
さて、年間での電気代は安くなるとはいえ
・まだ使える蛍光灯を今すぐにでも交換するべきでしょうか?
・それとも壊れてから買い替えるのを待つほうが得でしょうか?
「LED化で年間に節電できる金額」と、「LED購入費用の1年あたりの金額」を比較をすることで検証してみましょう。
これは以下の計算式で求められます。
この値が「正」の値であれば、今すぐにでもLED照明に変更すべきということになります。
節電できる年間電気代 ー LED価格/10年※
※LED(シーリングライト)の平均寿命
例えば、年間3000円電気代を節電できるLED照明を12000円で購入したとします。上記式にあてはめると
3000円 ー 12000円/10年 = 1800円
答えが”正”の値になるので、この金額のLED照明なら、1年あたり1800円得する計算になります。
今すぐにでも交換する価値がある、ということですね。
つまり、LED化で年間電気代を2000〜4000円節電できるなら、20000〜40000円以内のLED照明なら蛍光灯の寿命が残っていたとしても、今すぐに替えたほうが得することになります。
この損益分岐点は、購入するLEDの節約率とLEDの価格次第というわけです。
LED照明は安い?
・昔よりかなり安く、大半のLEDで元をとれる
・安いものなら4000円前後
・2~3万あれば十分主要メーカーのを買える
昔はLED照明自体の価格が高く、節電効果はあっても元をとれなかったケースも多々ありました。
しかし、今ではだいぶ価格が下がっており、元をとれないケースの方が少数派になってきています。
総務省統計局の小売物価統計調査(2023年7月)によると、2015年に全国平均で約32000円だったLEDシーリングライト(~8畳)の価格は、現在は平均約17000円と半額に近い金額になっています。
実際に、AmazonでLEDシーリングライト(~8畳)の価格を調べてみると、おおよそ1万円前後で、安いものでは4000円前後で手に入るものも存在します。
⇩「ホタルック」機能で有名なホタルクスのLEDシーリングライト(~8畳)
Amazonでは2023年9月時点、約4800円で販売されている
リビングなどの大部屋むけであっても多くは3万円前後で主要メーカーの製品を購入できます。もちろんもっと安く1~2万円で買えるものもたくさんあります。
⇩Panasonicの~12畳LEDシーリングライト
Amazonでは2023年9月時点、29000円で販売されている
5万円を超えるような、よほど高価格帯なLEDを選ばない限りは、多くのケースで元を取れる可能性が高いでしょう。
つまり、節電効果的にも、地球環境的にも、もはやLEDに変更しない理由は「ほぼない」といっていいかもしれません。
「まだ今の蛍光灯が使えるから」
「壊れてないから買い替えるのはもったいない」
は、LED化においては通用しないものといえます。
まとめ
今すぐにでも交換すべきLED。
節電効果だけでなく、虫をよせつけにくい、部屋を暑くしにくいなどのメリットもあります。
まだ使える蛍光灯を替えることに抵抗があるかもしれません。
しかし、むしろ蛍光灯を使い続けることのほうが「もったいない」のではないでしょうか。
だからこそ、各自治体も補助金をだしてまでLED化を勧めています。
まだ蛍光灯を使っている、という人はぜひ一度検討してみてはいかがでしょうか。
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