
運動、大事やで!みんなやってや!
いや、知ってるけど、なかなかね、運動する時間ないですよね?
生活習慣病の予防、ダイエット・・良いことばかりでみんなが欲しい「運動習慣」。
でもしっかりとした運動時間を取り入れるのは難しい。
そんなときは、日常生活のひとつひとつの活動を少し変えることで、一日に消費するエネルギーを増やし、運動と同等の効果を得ることができます。(メッツを稼ぐ)
- メッツとは何か
- 健康に必要な一日のメッツ
- 目標を達成する一日のスケジュール
について紹介していきます。
メッツとは
メッツとは、安静時の消費エネルギーを1としたときの運動強度の単位のことです。
ウォーキングはおよそ3メッツ、つまり安静時の3倍のエネルギーを消費するということになります。
座っているよりも立っているほうがメッツは大きくなり、ゆっくり歩くよりも速く歩いたほうがメッツは大きくなります。
つまり、一日の中で消費するエネルギーは、このメッツの合算で決まることになります。
ウォーキング(3メッツ)を1時間行ったときを 3メッツ・時 といい、生活習慣の予防のためには、3メッツ以上の身体活動を一週間のうちに23メッツ・時行うことが必要とされています。
メッツの一覧表
その活動がどれくらいの運動強度(メッツ)があるかというのを表したのがメッツ一覧表です。
国立健康・栄養研究所の栄養・代謝研究部のホームページの「改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』」に、多種多様な活動のメッツが記載されています。
改訂版『身体活動のメッツ(METs)表 国立健康・栄養研究所の栄養・代謝研究部
代表的な身体活動のメッツは以下のとおり。(スポーツ庁より抜粋)

日常生活の中にも、運動をするのと同等な運動強度の活動がいくつもあることがわかりますね。
一日に必要なメッツ
生活習慣病を予防するためには、3メッツ以上の活動を一週間のうちに23メッツ・時行うといいとされています。一日あたりで計算すると、3.3メッツ・時/日。
例えば、ウォーキングの活動量が3メッツの場合、それを1時間(60分)行うと3メッツ・時となります。
【歩行】 3メッツ × 1時間(60分) = 3メッツ・時
一週間に23メッツ・時稼ぐとなると、このウォーキング1時間の場合、毎日一回やっても23メッツ・時には届かないため、プラスアルファの活動が必要になります。
3メッツ・時 × 7日間 = 21メッツ・時
日常生活の中で考える場合、一つの活動を連続で1時間行うことは困難です。
実際には、
3.3メッツ以上の活動5分(12分の1時間)をワンセットとして、それを一日の中に12個組み込むことができれば、一日の目標を達成できることになります。
3.3メッツ以上の活動 × 5分 × 12回 = 3.3メッツ・時
身体の活動レベルが倍であれば、一回に継続する時間も半分になります。6.6メッツの活動であれば、2分半でワンセット分のメッツを稼げることになります。
ここまでの内容をまとめると以下のようになります。
【必要な運動量】 3メッツ以上の活動を一週間で23時間分(23メッツ・時)
⇨1日あたり 3.3メッツ × 1時間(3.3メッツ・時)
⇨一日あたり3.3メッツ以上の活動5分 を 12回(3.3メッツ・60分)
こう考えると、日常の生活の中にたくさんメッツを稼ぐチャンスは転がっていることがわかります。ひとつひとつの活動を、よりメッツの大きい行動に変えてもいいし、5分のスキ間時間にメッツを稼ぐこともできます。
一日のメッツ稼ぎスケジュール
改訂版『身体活動のメッツ(METs)表 国立健康・栄養研究所の栄養・代謝研究部をもとに、一日で3.3メッツ・時を稼ぐスケジュールを考えてみました。ちなみに私はマンションの上階に住んでいて、朝出勤時に階段を下りることからメッツ稼ぎがスタートします。
朝 出勤時
・階段降りる 3.5メッツ × 2.5分
夕 帰宅時
・階段駆け上がる 8.8メッツ × 2.5分
夜 家の中
・掃除機をかける 3.3メッツ ×10分
・拭き掃除(床、家具など)3.2メッツ ×10分
・いろいろな家事を同時にこなす(皿洗い、片付け、洗濯など) 3.5メッツ × 15分
・風呂掃除(浴槽、浴室) 3.8メッツ × 10分
これでだいたい3.3メッツ・時を一日で稼ぐことができます。
部屋の片づけはもちろん、あちこちで掃除を行っています。これで部屋をきれいに保つことができ、なおかつ健康を維持できるなら一石二鳥。掃除が趣味って結構最強な趣味だと思います。
階段の上り降りは「メッツを稼ぐ」という視点からいくととても優秀で、たった短時間でも大きくメッツを稼ぐことができます。階段を見つけたらラッキーくらいで駆け上がるといいと思います。同様に通勤に自転車を使える人は、そこでもメッツを大きく稼ぐことができてお得ですね。
皆さんも一度、メッツ表をもとにスケジュールを組んでみることをオススメします。
他にもメッツで運動するアイテム
階段の上り降りや、通勤時に自転車を使うことで一気に多くのメッツを稼ぐことができます。
しかし、生活の中で3.3メッツ・時/日を達成することが難しい場合は、以下のようなアイテムを使うのも一つの手になります。
リングフィットアドベンチャー(2.3~3.8メッツ)
任天堂switch用のフィットネスゲーム。リングにセットしたコントローラを操って運動します。
身体活動のメッツ(METs)表によると、アクティブビデオゲームは2.3~3.8メッツの運動強度があるとされています。検証されているのは前作のwii fitですが、同様の活動強度があると思っていいでしょう。一時間プレイするだけでも大きくメッツを稼ぐことができます。
ただし実際のプレイ時間と運動時間はイコールにならないので注意が必要です。また、活動の内容によっては3メッツ超えないものもあるようです。
ドクターエア 3Dバランスブレード(推定 3.8メッツ)
振動するボードの上に立つことで運動になるマシン。残念ながら身体活動のメッツ(METs)表には、この活動がどれくらいのメッツになるかの記載はありません。ですが、ドクターエアのホームページによれば、消費カロリーは歩行時の25%ほど上昇するとされ、単純計算だと普通歩行3メッツ×1.25倍=3.75メッツに相当することになります。
実際にやってみると分かりますが、思いのほか立っているだけでも体が疲れるため、おおむね3.8メッツくらいの負荷があっても違和感はありません。テレビを見ながらやれるのもいいですね。
夜に掃除機をかけるなんて近所迷惑でできない、もっとお金をかけない方法が知りたいという方は以下にまとめています。
まとめ
健康やダイエットに、運動が大事なのはわかっていても、まとまった時間をとることは難しい。そんなときは、日常生活の中のひとつひとつの活動を少し変えることで、消費するエネルギーを増やし、運動と同等の効果を得ることができます。
階段があるときは階段を利用する、駐車場はあえて遠いところに止める、ショッピングは基本早歩きで、など日常の中にメッツを稼ぐ機会は散らばっています。たったちょっとの行動の変化でも積み重ねれば大きな影響になります。
ぜひ、みなさんも日常生活の中で「メッツを稼ぐ」ことを意識し、生活の中で運動してみてください。
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