便秘を放置すると早死にする?
「たかが便秘ごとき」で早死にするなんて・・・
と思っていると大きな痛手をおうかもしれません。
アメリカの20歳以上の約4000人(平均年齢55歳前後)を対象とした、15年に渡って追跡した調査によると、慢性的に便秘がある人は、ない人にくらべて15年経過時点での生存率が20%ほどが低かったことがわかっています。
| 生存率(10年後) | 生存率(15年後) | |
| 便秘なし | 約82% | 約80% |
| 便秘あり | 約70% | 約60% |
| 差 | 12% | 20% |
他にも、アメリカの退役軍人を対象とした研究で、便秘がある人はそうでない人にくらべて、6年経過時点での死亡率が約1.6倍ほど高かったことも示されています。
また、排便の回数が4日に1回以下の人は、毎日排便がある人に比べて狭心症・心筋梗塞による死亡率が約1.5倍、脳卒中では約2.2倍になるという日本のデータもあります。
これらは、便秘によって排便時に余計に”いきむ”ことによって血圧が急上昇し、その結果として脳や心臓の血管が傷つき、やぶれやすくなることが原因の一つと考えられています。
硬い便を排便するときには、上の血圧が一時280近くまで上昇することも知られており、そのタイミングで血管がやぶれてしまったりする、というわけです。
実際、トイレで脳卒中をおこし緊急搬送される例は決して稀ではなく、個室である特性上治療も遅れ致死的になるケースも多くなります。
他にも、便秘があると脳や心臓の血管だけでなく、腎臓の機能も悪くなることが分かってきており、「慢性便秘症診療ガイドライン」では、慢性的な便秘を「全身」の疾患の一つととらえるべきとしています。
便秘を改善するには
たかが便秘と放置していると、排便の際に毎回血管に大きな負担をかけることになります。病院で治療を受けることが最も適切な方法ですが、まずは食生活などの改善から試してみるのも手です。
①1日3回食事をする 水分をこまめにとる
食事の回数、量が少ないと腸の動きが遅くなり、便が硬くなる原因になります。また、水分摂取量が少ないことも便を硬くする原因です。水分は一気にとらず、こまめに摂取することが重要です。他にも食事をすることで腸が動き出し、便意を催すきっかけにもなります。
②食物繊維をとる
食物繊維には、便の量を増やし、便通をよくする効果が期待できます。
日本人の食物繊維の平均摂取量は1日14g程度、目標量の男性21g以上、女性18g以上(欧米では24g以上)には足りていません。普段の食事にあと少しプラス、または食物繊維の多い食品へ切り替えることでも目標量を達成することは十分可能です。
〇食物繊維の多い食品
・豆類
・野菜
・いも
・きのこ
・海藻類
〇主食を切り替え
・白米 ⇒ 玄米、麦ごはん
・白パン ⇒ ライ麦パン、全粒パン
③乳酸菌などのプロバイオティクスを摂取
「慢性便秘症診療ガイドライン2017」では、 食生活改善、運動習慣とともに乳酸菌などのプロバイオティクスも便秘解消のひとつの方法として提案されています。
食事から十分な食物繊維を摂取できない場合や、効果が見られない場合に試してみるのも手です。
まとめ 便秘をなめると危険
慢性的な便秘は早死につながります。
「便秘ごとき」となめていると、知らず知らずに血管に負担をかけ続けることになります。
普段から便秘がちな人は、食生活などを見直し、それでも改善が見られない場合は一度病院を受診するなど、早めに対応しておくことがおすすめです。



コメント