投資というとハイリスクハイリターン、ギャンブル、怖いといったネガティブなイメージをもつ人が多いと思います。
私も最初は投資に対して「怖い」印象しかありませんでした。
でも、気が変わり、逆に投資をしないことのほうが恐ろしいと思うようになりました。
なぜ私が投資が必要だと思ったのか、その理由を紹介します。
理由① 「労働」は長期的な問題に対する、短期的な解決にすぎない

生きていくためには食べていかないといけません。そして食べていくためにはお金が必要です。
これは現代人にとって、生きている以上存在し続ける長期的な問題です。
労働することによって、一時的にお金を得ることができ、そのお金を使って食べ物を買うことはできますが、これはあくまでその場しのぎの短期的な解決にすぎません。
縄文時代に狩りをしていた人たちが、弥生時代に農耕を覚えたように、お金を「狩り」に行くだけではなく、お金を「育てる」手段も覚える必要があります。
お金を「植えて」、お金を「収穫」する。つまり投資は現代版「農耕」です。
理由② 現金だけではインフレに対応できない

インフレとは、モノの値段が上昇することで、相対的にお金の価値が下がることを意味します。
働いて得た給料を、そのまま現金でもっておいても、インフレの状態下では価値が目減りしていきます。通帳の数字は変わらなくても、価値が下がっていくのです。
モノの値段は長期的にはジワジワと上がる傾向にあり、これからもその傾向は続いていくと思われます。
モノの値段が上がっていくのであれば、お金をお金のままでもっておくことは損です。
モノの値段の上昇に合わせて、価値が上昇していく資産を保有しておくことで、お金の価値の目減りを防ぐことができます。
理由③ 高収入をめざすのは効率が悪い
”頑張っていい仕事に就いて、昇進して収入を増やしていい暮らしをする”
それがいわゆる「庶民の成功」のゴールドスタンダードだったと思います。ところがこれでは効率がよくありません。
トマ・ピケティの資本論によると、莫大なデータを分析した結果、頑張って働いて給料を増やすよりも、株や不動産による資産からの収益のほうが常に大きい「r>g(資本収益率 > 経済成長率)」という式が成り立つようです。
給料を増やすことに力を注ぎ、ストレスに耐えながら仕事をすることよりも、株や不動産といった「資本」でお金を増やすことに力を注ぐほうがお金に困らない生活への近道なのです。
理由④ 日本円だけを保有することが恐ろしい

日本で働けば、給料として日本円をもらいます。
日本円は原則、日本で生活するときに使うお金です。日本という国がなくなってしまえば、日本円の価値はゼロになります。
日本がなくなるまではいかなくても、日本という国には多くのリスクが存在し、それによって日本円の価値は変動します。
日本は優秀な国ですが、日本人に生まれたからといって、何もかも日本という国家と一蓮托生になるの必要があるでしょうか。
人口減少
日本の人口は減少傾向にあり、2060年には8600万人程度になると推定されています。
日本の人口が減れば、日本で商売をする人たちの儲けは減り、結果的に日本で働いてもらえるお金も減っていくことが予想されます。
災害
日本はいつ大きな災害に巻き込まれるかわかりません。
大きな災害が起これば、日本に住みたいと思う人、日本に行きたいと思う人は減り、日本で商売することが自体難しくなります。
過去には、東日本大震災の原発事故の影響で、日本の農作物が輸出の規制を受けたり、風評被害で売れなくなってしまったりしたことがありました。
政治
日本円は日本という国家が作った通貨であり、日本の政治の影響を大きく受けます。
日本が外国との戦争に巻き込まれれば、日本は国家存続の危機に陥ります。
日本がなくなれば当然日本円は無価値になりますし、そうでなくても戦争が起こっている国に行きたい人なんてまずいません。日本円の価値は減少します。
不景気だからといって、市場にお金をばらまく景気対策をすることもリスクの一つです。
市場にお金をばらまくということは、それだけ日本円の価値は「希釈」されることを意味し、日本円を持つ人の購買力は減少します。
国のさじ加減で、円の価値はどうとでもなってしまうのです。
投資をしないということは、すべてを日本に任せるということ

日本で働き、日本円をもらって、投資をせずに暮らすということは、すべてを日本に任せて暮らすことと同じです。
日本が戦争に巻き込まれようが、未曽有の大災害に巻き込まれようが、政治によって日本円の価値が希釈されようが、すべては日本国と一蓮托生。
地球に生まれた一人の地球人が、たまたま日本という国に生まれたというだけで、すべてを日本と一蓮托生にする必要があるでしょうか?
投資をするリスク < 投資をしないリスク

投資には当然リスクが存在します。場合によっては損をすることもあります。
しかし、私は投資をするリスクよりも、投資をしないリスクのほうが大きいと判断し、投資を始めました。
世界一の投資家であるウォーレン・バフェットは投資のルールを2つ上げました。私も何か投資判断をするときは、常に肝に命じるように心がけています。
1. 損をするな
2. ルール1を忘れるな
お金を守るために投資が必要なのです。
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